そこで、12月8日に薬価基準収載がされたジェネリック医薬品の動向を、概要/各論:成分編/各論:会社編に分けて分析していきたいと思います。
収載会社数が多かった成分Top 5
薬価収載した会社数が多かった成分Top 5は、ロスバスタチンカルシウム、オルメサルタンメドキソミル、イルベサルタン、ファムシクロビル、アダパレンでした。
薬価収載を見送った会社も複数ありましたが、2017年9月に第一三共エスファからオーソライズド・ジェネリック(AG)が発売されたロスバスタチンとオルメサルタンのジェネリックに参入した会社が多かったです。また、イルベサルタンは、過去のARBの中で参入会社数がもっとも少ないという結果でした。
初収載成分
この12月の薬価収載で初めてジェネリックが収載された成分は、次の8成分でした。
イルベサルタンでは、通常のジェネリックと同時にAGが薬価収載され、ベポタスチンでは、通常のジェネリックに先行してAGが薬価収載されました。一方、シタフロキサシンでは、第一三共エスファがAG(シタフロキサシン錠50mg「DSEP」/シタフロキサシン細粒10%「DSEP」)の承認を取得していましたが、AGの薬価収載はされませんでした。
会社別薬価収載成分数・品目数
今回、2成分以上を薬価収載した会社は、次の22社でした。
専業大手3社(東和薬品・沢井製薬・日医工)は、手堅く製品を取り揃えてきた印象です。ニプロESファーマが加わったニプロや新たに登場した卸系の共創未来ファーマが存在感を増している一方、外資大手3社(テバ・サンド・マイラン)の存在感はいまいちです。
8月15日に承認されたAG
2017年8月には、通常のジェネリックに先行して、4つのAG(キョーリンリメディオのモメタゾン点鼻液、参天アイケアのドルモロール配合点眼液(ドルゾラミド/チモロール配合点眼液)、サンドのトラボプロスト点眼液とエカレボ配合錠(レボドパ/カルビドパ/エンタカポン)が承認されましたが、結局、いずれも12月に薬価収載されることはありませんでした。
2018年4月に受けるの薬価引下げを考慮し、AG以外のジェネリックに先行して12月に薬価収載するよりも、仮にAG以外のジェネリックと同時に薬価収載することになったとしても、2018年6月以降に薬価収載した方が得策という判断がされたのだと思われます。
ジェネリック対策には、適応拡大、用法・用量の追加、剤形・規格追加、特許出願などがありますが、オーソライズド・ジェネリック(AG)は、ジェネリック対策の究極の答えなのではないでしょうか。
次回は、12月8日に薬価基準収載がされたジェネリック医薬品の動向を、ジェネリックが初めて収載された成分に注目して分析していきたいと思います。
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