2019年10月24日木曜日

2019年8月15日付医薬品承認情報~ガンシクロビル~

 今回は、2019年8月15日付で承認されたガンシクロビル点滴静注用について取り上げてみたいと思います。




ガンシクロビルの製品情報


有効成分
一般名:ガンシクロビル
効能・効果
下記におけるサイトメガロウイルス感染症
・後天性免疫不全症候群
・臓器移植(造血幹細胞移植も含む)
・悪性腫瘍
剤形・規格
デノシン®点滴静注用500mg(1990年5月薬価収載(点滴静注用デノシンとして))
製造販売元
製造販売/田辺三菱製薬株式会社




ガンシクロビルの基本特許


効能・効果
再審査期間
特許1721035
物質特許
下記におけるサイトメガロウイルス感染症
・後天性免疫不全症候群
・臓器移植(造血幹細胞移植も含む)
・悪性腫瘍
2000/03/292002/05/20

 再審査期間は2002年3月に終了し、物質特許(特許1721035)も2002年5月に満了していたため、いつでもジェネリックを出せる状況でしたが、今回が初めてのジェネリック承認となりました。
 承認されたのは、マイラン製薬のガンシクロビル点滴静注用500mg「ファイザー」のみですが、デノシン®とは「性状」と「浸透圧比」が異なるため、オーソライズド・ジェネリック(AG)ではないと考えられます。
 2019年2月承認では屋号「ファイザー」の製品はありませんでしたので、2019年で唯一つの屋号「ファイザー」のジェネリックです。
 
 ところで、7月末、「ファイザー、特許切れ医薬品事業をマイランと統合する計画」というビックニュースがありました。今後、日本ではどのような事業展開になるのかが気になります。MylanのHPに掲載されているInvestor Presentationによれば、2020年中旬にディールをクローズさせる予定であり、その前に新しい社名がアナウンスされるそうです。現在、販売中の屋号「ファイザー」というジェネリックは、どうなるのでしょう。新会社へ承継され、新しい屋号に変更されるのでしょうか?この機に乗じた複数の製品の販売中止がないことを期待します。

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